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猫にかかりやすい病気「肥大型心筋症」

2024/08/04/

こんにちは、有明動物病院です。

猫の心臓病には、生まれ持った奇形が原因となる先天性心疾患のほか、若齢から発症する心筋症や、高齢になってから発症する後天性心疾患など、様々な心臓病が存在します。今回は猫の代表的な心疾患である肥大型心筋症を紹介します。

猫の肥大型心筋症とは?

心臓の筋肉が厚くなる病気です。筋肉が厚くなると、心臓の血液を送り出すポンプ機能が弱くなり、全身の血液循環が悪くなります。初期症状はほとんどありませんが、進行するにつれ、元気がない(疲れやすい)、たまに咳をする、痩せてきた、などの症状がみられるようになります。さらに進行すると、肺や胸に水がたまり、呼吸がしにくくなります。

また、心臓内で血栓(血のかたまり)ができやすくなり、身体の細い血管に詰まると強い痛みや麻痺、呼吸困難などを起こし急変します。

猫の肥大型心筋症の検査

血液検査(心臓病マーカー)と心臓超音波検査、レントゲン検査で診断します。これらの検査をしない限り、初期に発見することは難しく、無症状の子を含めると有病率は約15%という報告もあります。

猫の肥大型心筋症の治療

残念ながら、完治するための治療方法はありません。

利尿剤で肺や胸にたまった水を出す、血液をサラサラにする、お薬で心臓のポンプ機能のサポートや血圧の管理をするなど症状に合わせた対症療法を行いながらより長く元気に過ごせるようにします。

疲れやすい、痩せてきた、などに気づかれた場合は、お早めにご相談ください。また、表面上は普段と変わりなく過ごしていても、ゆっくりと病状は進んでいき、症状が出たときには、既に病気が進行していることも多くあるため、定期的な健康診断をおすすめします。

 

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