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犬にかかりやすい病気「外耳炎」

2024/07/21/

こんにちは、有明動物病院です。

今回は犬の外耳炎についてお話させていただきます。

犬の外耳炎とは

犬の耳は耳介(人でいうと外に見えている部分(耳・耳たぶ))、外耳道(垂直耳道・水平耳道)、鼓膜、中耳、内耳に分けられます。
外耳炎とは、耳介から鼓膜までに起きる炎症のことで、多くのわんちゃんがかかりやすい病気の一つです。

犬の外耳炎の原因

人と違い、犬の外耳道は“L字型”で、通気の悪い構造をしているため外耳炎になりやすいと言われています。さらに、犬種によっては垂れ耳であることや、耳道が狭いこと、耳毛が多いことなどが外耳炎の原因になっていることがあります。
また外耳炎を起こす直接の原因として、以下のものがあります。

〇アレルギー

アトピー性皮膚炎や食物アレルギーなどの基礎疾患を持っている子は皮膚のバリア機能が低下しているため外耳炎を繰り返すことが多いです。

〇異物による刺激

〇寄生虫

お散歩中に草むらに入った時に耳のなかに植物の種が入ってしまったなど外耳炎を引き起こす寄生虫の代表は、ミミヒゼンダニです。強い掻痒を伴う外耳炎を引き起こします。

〇細菌や真菌

ブドウ球菌などの細菌やマラセチアといった真菌は正常な耳道にも少数みられる常在菌です。ところが、耳道内に炎症が起きると過剰に増殖してしまい外耳炎を悪化させる原因となります。

犬の外耳炎の症状

〇赤い:耳道の奥を観察することは難しいですが、耳介が赤くなっていることがあります。

〇痛がる、痒がる:よく頭を振る、触ると痛がるなどの症状は外耳炎のサインです

〇臭い・耳垢が増える:べたべたした黄色の耳垢が増えたり、悪臭がしたら外耳炎を疑います

〇その他:頭を傾けるなど

犬の外耳炎の治療

〇洗浄と点耳薬

耳道内の耳垢や汚れを取り除いた後、炎症や感染を抑えるための点耳薬を使用します。

耳道が重度に腫れている場合や鼓膜を傷めている場合など洗浄をしないほうが良い場合もあります。また、洗浄の方法を間違ってしまうと悪化させることもあるため獣医師の指示を確認してください。

〇アレルギーの治療

アレルギー性の外耳炎の場合、洗浄や点耳薬で炎症や感染を治療しながら、アレルギーのお薬を使う必要があります。

〇駆虫薬

寄生虫による外耳炎の場合は駆虫薬が必要です。

 

ポイント

外耳炎は再発率の高い疾患です。予防のため以下のことを心がけましょう。

①耳を清潔に保つ

定期的に耳掃除を行いましょう。耳掃除の頻度や方法によっては、外耳炎を発症・悪化させてしまうこともあるため獣医師にご確認ください。

※おうちでの洗浄が難しい場合は月に1~2回耳掃除のため受診していただくことをお勧めします。

②日ごろから観察する

見える範囲で赤くなっていないか、耳垢が増えていないか、においは変わりないか、などおうちで確認してください。

 

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