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猫にかかりやすい病気「トリコモナス症(Trichomoniasis)」

2024/10/14/

こんにちは、有明動物病院です。

今回は猫のトリコモナス症についてお話させていただきます。

猫のトリコモナス症の病態

猫のトリコモナス症は、腸管に寄生する Tri-trichomonas foetus が急性ないしは慢性の下痢を引き起こすことが多いです。

トリコモナスの主な感染経路は経口感染です。
症状を発現する猫は、一般的に若齢ですが、年齢には幅広い範囲があります。集団飼育施設(繁殖施設や保護施設など) の猫は、感染しやすいとされます。 ストレスや免疫が不十分でないことが、感染や発症に関係しています。さらに、他の消化管内寄生原虫 (ジアルジアやクリプトスポリジウム) との混合感染で重症化する可能性があるので注意が必要です。

猫のトリコモナス症の症状

大腸炎による慢性かつ悪臭のある下痢を引き起こします。T. foetus による下痢は、頻繁に鮮血や粘液を含む漸増漸減の下痢であることが特徴とされています。子猫では重度で持続性の下痢によって肛門周囲の炎症に発展する症例も存在します。

猫のトリコモナス症の診断

T. foetus 感染では、下痢とともにペットショップや繁殖施設から入手した子猫であるという病歴が診断の手掛かりとなります。確定診断は、いずれも糞便中や唾液中にトリコモナスの虫体を検出することで行います。PCR検査で遺伝子を検出することでも診断可能です。

猫のトリコモナス症の治療

T. foetus の感染で重症化した場合は、輸液などの対症療法とともに合併症に対する適切な処置が必要です。症状に合わせて駆虫薬および症状を緩和するために下痢止めなどを内服します。

 

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