症例紹介

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【症例報告】猫の去勢手術(潜在精巣)

2024/07/15/

個体情報

種別 猫(シンガプーラ)

性別 オス

年齢 1歳6か月

元気 あり

食欲 あり

 

主訴

今回は去勢手術を行なってほしいとのことでご来院いただきました。

検査

身体検査

健康状態は問題ありませんでしたが、左精巣が通常の位置になく、
触診上、鼠径部に左精巣と思われる皮下腫瘤あり。
右精巣は通常の位置にありました。

血液検査

異常なし

レントゲン検査(胸部)

異常なし

治療:去勢手術

麻酔をかけたうえで再度触診し、左精巣と思われる鼠径部の皮下腫瘤の周囲を剃毛、消毒。
腫瘤直上を切皮、精巣であることを確認し精管および精巣動静脈を結紮、離断し精巣を摘出しました。

<摘出前>

<手術中の様子>

<摘出後の様子>

この子は、遠方からいらしていた為、抜糸をする必要のない埋没縫合を行い術部を閉鎖し終了しました。

右睾丸は常法通り陰嚢皮膚を切開し閉鎖式にて摘出しました。皮下・皮膚の縫合はしません。

獣医師からのコメント

猫の潜在精巣は犬と比較すると稀ですが時折遭遇します。
手術をせず潜在精巣を持っていると、中年齢から高齢になって精巣が腫瘍化する恐れがあります。

また、この子のように片側の潜在精巣の場合、生殖能力はありますが遺伝的要因が関与していると考えられているため、交配はさせないことが推奨されます。
若く体力があるうちに摘出手術をすることが最善と言えます。

 

江東区有明にある有明動物病院・有明エキゾチック動物病院。

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