犬にかかりやすい病気「膿皮症」
2024/05/18/
こんにちは、有明動物病院です。
今回は犬の膿皮症についてお話させていただきます。
犬の膿皮症の症状
犬で最もよくみられる皮膚炎で、炎症が起こる場所によって表在性膿皮症と深在性膿皮症があります。
赤い発疹(丘疹)や膿を持った発疹(膿疱)が発生し、痒みや脱毛、かさぶたを伴います。
犬の膿皮症の原因
皮膚の抵抗力(バリア機能)が下がったときに、常在菌であるブドウ球菌が過剰に増えることで発症します。
皮膚のバリア機能が下がる原因としては以下のようなことが挙げられます。
〇高温多湿の環境(梅雨時期~夏)
〇アレルギー性皮膚炎、アトピー性皮膚炎
〇脂漏症などの体質
〇外部寄生虫(ノミ、ダニなど)
〇しわや内股部分など皮膚が擦れる部分、擦り傷など物理的障害
〇内分泌疾患(甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症など)
〇その他全身性疾患(糖尿病や腫瘍など)
犬の膿皮症の治療
適切なシャンプー剤を用いたシャンプー療法を行います。皮膚の状態によって抗菌シャンプーやバリア機能を高めるためのシャンプー剤など各種から選びます。また、部分的に消毒薬の薬浴が有効な場合もあります。
全身に症状が出ているときは抗生剤の内服薬が必要です。
犬の皮膚のターンオーバーは約3週間と言われており、治療も同じくらいの期間が必要です。
また、並行して基礎疾患の治療も行います。
犬の膿皮症の予防
繰り返し発症することも多い疾患で完全な予防は困難ですが、ノミ・ダニなどの予防をしっかり行う、定期的に適切なシャンプーを行い皮膚のコンディションを整えてあげること、良質なドッグフードを選ぶこともとても大切です。
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